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風量計の必要性(省エネ/省コストの加速) |
◆風量と送風機動力の関係
空気を搬送する際に用いられる送風機の動力Pf は次式に示す通り、風量Q の3乗に比例します。
ここに、k は比例定数
◇ 試算‐1
ここで仮に、風量の管理が疎かになり、適正値に対し20%増しの風量が搬送されていたとすれば、
これに要するエネルギーPf' は次式で表される通り、適正送風時Pf の1.73倍にも達することになります。
送風量が多くなると、このエネルギーの無駄遣いによる経済損失は次式に示す通り、相当な額になります。但し、試算前提は枠A内に示す設定とします。
・適正運転時の年間費用(Hr)
・20%過剰送風運転時の年間費用(Hi)
*即ち、1年間に亘る無駄な費用は 639,480 円
*同様に過剰風量によるCO2の排出量の増分は 約 26.9 t (換算値:0.555kg/kWh) |
◇ 試算‐2
先の試算‐1では、送風機の動力についてのみ言及しましたが、搬送される空気は一般的に空調機(AHU)などで磨き上げられた高価なものです。
ここでは、某社クリーンルーム(半導体の研究開発施設)における運用状況(枠B内に記載)をベースにして余剰な空気の処理費用を試算してみます。
但し、試算前提としての運用条件は枠A、処理費は枠BCを採用し過剰な空気の処理量を適正値の20%増しとします。
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・過剰な年間処理風量
・過剰風量による経済損失
*即ち、1年間に亘る無駄な費用は 998,640 円 |
◆ 以上の試算から風量過多による経済的損失の合計は 1,638,120 円
※ 他にも、フィルターの消耗度合いや送風機部品の劣化などを加味すると、経済的損失は更に膨らみます。
※ 一方で、風量が適正値より少ない場合、安全性の確保や品質の維持が損なわれるなど根本的な問題が顕在化します。
◆ このようなことから、省エネ/省コストを推進するには何よりも無駄のない風量管理が効果的で、地球に優しい方法であることが判ります。
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